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2012年1月18日 (水)

17年

すでに昨日となってしまったけれど、阪神大震災から17年。震災のあった当時、僕は出版社の営業マンだった。震災後、どれくらい経っていたのか記憶は曖昧だが、JRも阪急電車も不通となったなかを、途中バスに乗り換え、神戸三ノ宮へ向かった。粉塵がひどくて、道行く人はみんなマスクをつけて歩いていた。三ノ宮へは出張で何度か訪れていたので、その地に立ったとき、呆然としたのを覚えている。書店はすでに営業を再開していたが、震災で被害を受けた書棚の上段を切り落として使っていた。

その後も三ノ宮へは足を運んだ。長い時間かかったものの、着実に活気を取りもどしていく街を見つめながら、人間ってすごいなと思った。

昨年の東日本大震災が起きたときは、ボランティア・バスに乗って東北へ向かおうと調べていると、「おれが行ってくるよ」と長男に言われた。一緒には行きたくない、というので、それではと送り出すことにした。前日までに、ヘルメットやら軍手やら、そのほか必要なものを買ってきて、自分で用意していた。だれかと連れ立っていくわけではなく、とにかくひとりで行きたかったようだ。なにか思うところがあったのかもしれない。石巻での作業では、錆びた釘を踏んで足を痛めたらしいが、元気に帰ってきた。

そのときに見ておかなければ、自分の一部としての記憶に残せない風景というものがあるのだと思う。

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